── 私たちは顧客を持っているのではなく、可視性を借りているだけだ
大規模プラットフォームはよく「ユーザー中心」を掲げる。
それは完全な嘘ではない。だが、真実の半分にすぎない。
多くのプラットフォームは、
実際には顧客や購読者ではなく、広告によって成立している。
プラットフォームが提供するのは関係ではなく、露出である。
そして露出は、仕様変更ひとつで消える。
私たちはこう言いがちだ。
自分のフォロワー
自分の登録者
自社のユーザー
しかし構造的には違う。
ユーザーはプラットフォームの資産であり、
私たちは一時的なアクセス権を持つにすぎない。
だからこそ、
成長も衰退も、プラットフォームの都合と常に連動する。
この反動として登場したのがWeb3だ。
この思想は魅力的だ。
そしてAIの登場により、現実味を帯びてきた。
技術的には、
**「一人=一つのプラットフォーム」**が可能になった。
それでも問題は残る。
どれほど独立しても、
発見の入口は依然として巨大プラットフォームだ。
露出されなければ、存在しないのと同じ。
これは自由か不自由かの問題ではない。
流通構造そのものが集中しているという現実だ。
AIは独立を助ける。
同時に、新しい依存も生む。
皮肉なことに、
プラットフォームから離れるためのAIが、
再びプラットフォーム内で消費される。
問題は技術ではない。
発見経路の所有権である。
問いはシンプルだ。
プラットフォームから離れられるか?
──答えは「いいえ」
本当の問いはこうだ。
所有されずに、発見され続けられるか?
独立とは完全な脱出ではない。
関係を自分で持ち、分配だけを借りることだ。
プラットフォームは消えない。
むしろ強くなる。
重要なのはこれだ。
プラットフォームは目的地ではなく、入口であるべきだ。
Web3は思想を与え、
AIは実行力を与えた。
残るのは選択だけだ。
アルゴリズムに最適化され続けるか。
それとも、可視性は借り、所有は手放さない構造を築くか。
この矛盾を理解したとき、
私たちは初めて真の自律に近づく。
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